沖縄女子短期大学の生成AI活用方針について
お知らせ
沖縄女子短期大学の生成AI活用方針
近年、ChatGPTをはじめとする生成AIは急速に発展し、私たちの身近な存在になってきました。生成AIは機械学習の技術を用いて膨大なデータを学習し、ユーザーがプロンプト(指示)を入力すると、それに対する回答を生成する仕組みです。現在では、アイデア出しや文章の構成、画像・動画の作成など、さまざまな用途に活用されています。生成AIは私たちの生活に革新的な変化をもたらし、利便性を向上させる一方で、著作権侵害やプライバシーの漏洩などのリスクも伴います。
沖縄女子短期大学では生成AIの活用に関する方針を策定し、学生の皆さんには学業をサポートするツールとして積極的に活用していただきたいと考えています。また、教職員の皆さんにも、業務の効率化や教育活動の充実に向けて生成AIを有効に活用していただくことを推奨します。
~学生の皆さんへ
1. 生成AIの活用が有効な場面
大学の学習において、生成AIの活用が有効な場面として、以下のような用途が想定されます。
①ブレインストーミング
②情報収集
③文書校正(レポートや自己PRの校正など)
④翻訳
⑤企画書の作成補助
⑥Pythonプログラミングの補助
2. 事前に学んで欲しい事柄
生成AIを利用する前に、次のような観点について理解しておくことが重要です。
①生成AIの仕組み、プロンプトの工夫方法
②生成AIを利用して作成した成果物が著作権、商標権、肖像権、パブリシティ権などの権利を侵害しないかどうか
③個人情報保護法および関連する法律・規則
3. 留意点
生成AIは、大規模言語モデル(LLM)を活用し、大量のデータを学習して回答を生成します。しかし、学習データの中には虚偽の情報やバイアス(偏見や先入観など)が含まれている場合があり、その影響で生成された内容にも誤りが含まれる可能性があります。そのため、生成AIが出力した情報をうのみにせず、必ず真偽を確認することが重要です。
また、生成AIはユーザーが入力したプロンプト(指示)の内容を学習データとして使用する場合があります。個人情報や機密情報を入力すると、それらが流出するリスクがあるため、絶対に入力しないようにしましょう。
さらに、AIが生成した文章や音楽、画像を利用する際には、既存の著作物の権利を侵害しないよう十分注意してください。
4. 学修面での注意点
大学では、学生の皆さんが主体的に学ぶことが求められています。そのため、生成AIが出力した成果物をそのままレポートや課題・論文等として提出することは禁止します。これは、自身の学びを深める機会を損なうだけでなく、他者の文章と類似する内容が含まれている場合には剽窃とみなされる可能性があるためです。
各授業や研究活動における生成AIの利用は、授業担当教員の指示に従ってください。
レポートや課題・論文等の作成の際に、生成AIを補助ツールとして部分的に使用することは認められますが、その場合はどの部分に生成AIを使用したかを明示してください。
以上の方針を理解し、生成AIを適切に活用することで、学修の質を向上させ、より効果的な学びができることを期待しています。
~教員の皆さんへ~
1.AIの利用範囲について
生成AIを教育や研究で利用する際は、適切な目的で使用し、不適切な用途(不正行為や誤情報拡散など)に利用しないよう指導してください。
2.出力の偏りや誤りについて
生成AIは誤った情報、不正確な情報、偏った内容を出力する可能性があるため、必ず複数の情報源と照らし合わせて、真偽を確認し、学生にも注意を促してください。
3.学生のレポートや課題へのAI利用について
生成AIをレポートや課題・論文等の作成に使用する場合、その使用範囲(例えば「参考情報としてのみ利用可」「出典を明記する必要がある」など)を明確にし、適切な使い方を指導してください。
4.セキュリティとプライバシーの観点
個人情報や機密情報を生成AIに入力しないよう十分に注意し、学生にも同様の注意喚起を行ってください。
5.その他
教員自身や学生が生成AIの出力した文章や画像を利用する際には、著作権などの権利を侵害しないよう十分に確認してください。
2025年10月1日
沖縄女子短期大学 学長 金城 靖子