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平田美紀

ブログ

〜「こどもの日」に想う〜

学長のつぶやき
 我が国の「幼児教育の父」と呼ばれ、現在も就学前の保育・教育理念に影響を与え続けている倉橋惣三(1882~1955年)という歴史上の人物がいます。日本の保育・幼児教育を学ぶとき、倉橋を学ぶことから始まると言っても過言ではありません。

 毎年、こどもの日になると倉橋の「子どもの心とまなざしで」の中にある一節を読み返し、彼の揺るぎなく温かい子どもへのまなざしを噛みしめています。それは、次のようなメッセージです。
🎏こどもの日が国の祝日になっていることは、子どもの幸です。国の誇りです。私たちこどもを愛するすべてのものの悦びです。こどものために、この日をいっぱいに悦びましょう。・(中略)・こどもへの祝福の標語(モットウ)は、大きくなれ、強くなれです。大とは生長の量、強とは生長の質をいうことともいえましょうか。いつまでも、こどものからだと心を一つに抱きしめる愛の祈りです。こどもの日おめでとう すべてのこどもに幸あれ🎏
 
 倉橋が繰り返し説いた「子ども一人一人を見る」という保育観は、明治後期から大正、昭和前期にかけて提唱し続けたものであり、今も保育現場でのキーワードです。「集団の中の個」という概念とは違い、ありのままの子どもを、人と比べたりすることなく、その子として尊重するということです。

 平成・令和と21世紀を迎えた今も、子どもは未来を見つめ続ける人であり、倉橋のいう「大きくなりたい(様々な環境から吸収する力)、強くなりたい(生き抜くために必要な知恵・技術の獲得)」存在であることは変わっていません。

 子どもの傍らに在る保育職を体験し、「私という大人がどう生き、子どもという存在にどう向き合っているのか」という根源的なことを問われている専門職なのだと学びました。子ども時代を謳歌して丁寧に生きる(育む)ことの重要性を、心と体で理解し、魂を込めて多くの人に発信できる大人、それが保育者・教育者なのだと思います。

 「こどもの日」を基点に心新たに自身を律します。子どもも大人も幸せであるために、変わるべきは、私たち大人であると。 

こどもの日おめでとう! すべてのこどもに幸あれ!

風、水、土、砂...自然と3間(時間・空間・仲間)が保障され、どの子も心を開放し没頭する 風、水、土、砂...自然と3間(時間・空間・仲間)が保障され、どの子も心を開放し没頭する
(画像:風、水、土、砂...自然と3間(時間・空間・仲間)が保障され、どの子も心を開放し没頭する)